徹底的に自問自答して製品化にたどり着きました
このインタビューは 2017 年時点のものです。
story vol.7
株式会社aba 技術開発部 兼 総務部
菅野翔平
現場に耳を傾けながらソフトとハードを設計する
ーHelppadの開発ではどのような部分を担当されたのでしょうか?
主にソフトウェアとハードウェアを取り持つ中間職みたいな部分で、ウェブアプリケーションのUIなどのディレクションも担当していました。
僕も元々は宇井さんと同じ千葉工業大学の富山研究室の学生でして、ロボットにどう心を持たせるかという研究をしていました。
とにかく数学が大好きで数学を使う仕事がしたいなと思っていた時に、宇井さんに誘っていただきabaに入社しました。
それからHelppadの開発に参加し、宇井さんが色々持ってくるタスクを処理したり、施設に通ってケアスタッフの方たちと話を聞いてみたりとか、現場で僕が感じたことをソフトウェアチームとハードウェアチームに伝えたりとか、そういうことをやってきました。
ソフトとハードを使いやすさを担保しながら設計することが求められる
好奇心と探求心が開発を後押しする
ー社長の宇井さんはどんな方ですか?
初めて会ったときから元気なお姉ちゃんという印象なのですが(笑)、仕事への取り組み方がすごく真剣で、その熱量が人を引きつけるんだろうなあと思います。
とにかく介護について熱心な人です。
どんどん新しいことを考えられるので、僕たちも自分の中の好奇心や探究心みたいなところも反応して、楽しみながら開発作業を進めていくことができたと思います。
ソフトウェアを担当された秋庭さんは、介護機器の敷居を下げたいと語る
開発メンバーみんなが自問自答を繰り返す日々
ー開発の中で難しいところはどんなところでしたか?
宇井さんの要求がいつも高いところですかね(笑)。
まあ、それはいつものことなので置いておいたとして、Helppadはまず匂いを吸引して、データがコンピューターに渡って考えて、排泄がありましたと判断するわけです。
うまく検知できなかった時に、アルゴリズムがよくなかったのか、データがよくなかったのか。
そういう自問自答じゃないですけど、原因を探り続ける日々が大変ではありましたね。
現場で働く方の声が新しい開発につながっていく
ー開発の中でうれしかったのはどんな時でしょうか?
技術担当としてはアルゴリズムがどんどん成長していくっていうのは嬉しいです。
ハードウェアがどんどんバージョンアップして、試作機の精度も高まっていって、介護施設に行って実験させていただくと、ケアスタッフのみなさんも驚いてくれて。
現場の役に立てそうというイメージがだんだん湧いてきたときもモチベーションが高まりました。
けれど、ちゃんと製品化されて販売されるというのが今は嬉しいですね。
完成するまでの試作機の数は数え切れないほど
まずは使っていただき要望をどんどん伝えてほしい
ー製品化された今の気持ちはいかがですか?
まずは使っていただきたいというのが一番の気持ちですね。
使っていく中で、この辺を直して欲しいもうちょっとよくして欲しいという要望があれば、どんどん教えていただきたいですね。
それに答えてよりよい製品にしていくのが、製品が発売されてからの課題だと思っていますし、現場の方の声を真摯に受け止めて、さらにいいものを作っていけたらなと思っています。
これからのアイデアについては、宇井さんの頭のなかに湯水のように湧き出ているはずです。 現場の方の助けに少しでもなればと思います。
Profile
菅野翔平
ロボット作りよりも応用的な数学に触れたいという理由で千葉工業大学に入学。 入学後は、学部および院生ともにロボットのための感性を研究。 卒業後は、ソフトウェア会社でWebシステム開発や自動運転システムの開発に従事し、2017年5月abaに入社。 abaのシステムエンジニアとして、主にソフトウェアの開発を担当するが、ハードの組立て、ネットワークの管理・構築、プレゼン資料作成、備品管理、マネージメントまであらゆることに従事。